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骨折予防の体操
体操。
この辺で、ちょっと体を動かしてみましょう。皆様、立ち上がって下さい。
1、 背筋を伸ばして、胸の前で、両手を組み、手のひらを前へ向ける。
2、 息を吐きながら、手のひらを伸ばすように、両腕を前へ伸ばし、そのまま10秒間止めます。
3、 今度は、息を吸いながら、両腕を頭の上は伸ばす。10秒静止
4、 息を吐きながら、右へ体を倒し、10秒静止.息を吸いながら、元へ戻す。
5、 同じく、息を吐きながら、左へ体を倒し、10秒静止、息を吸いながら、元へ戻す。
6、 息を吐きながら、体を後ろへそらし、10秒静止、息を吸いながら元へ戻す。
簡単な体操ですが、腕の骨、指の骨、鎖骨、肩甲骨、胸骨、肋骨、頚椎、胸椎、腰椎にちょうど良い強さの負荷が掛かります。立って行うので、骨盤の腸骨や、大腿骨など、足の骨全体にも負荷が掛かります。自分の体重という重りの負荷を、骨や筋肉に与えることで、全身の骨を、強くすることが出来ます。
先程の、長生きの話の続きになりますが、ゆっくりと深く呼吸することが、大切です。横隔膜とは、お腹と胸を隔てている膜ですが、第二の心臓とも、肝臓、心臓、腎臓、のマッサージ師とも呼ばれています。横隔膜が、十分に上下すれば、新鮮な空気が、体内にたくさん入ります。肺に十分な酸素が届くと、酸素濃度の高い、きれいな血液が全身をめぐります。すると、骨の細胞を作ったり、血液を作る骨髄にも、酸素が供給されて、骨髄の造血作用を高めます。ですから、この体操は、骨と、筋肉と、内臓にとても有効な体操です。試しに、肋骨の一番下に手を当ててみてください。普通に呼吸をしていてもほとんど動いていないでしょう。ゆっくり息を吐いてから、ゆっくりと長く息を吸ってみると、肋骨はかなり上まで上がってきます。普通の浅い呼吸では、2〜3cmしか動きませんが、深い呼吸に慣れてくると、5〜6cmも上がるようになるそうです。
腹式呼吸をする時に、丹田に意識を集中すると、腹式呼吸がより深く、出来ます。武道家は、丹田に力を入れることで、より力が入り易く、とび職の人は、高い所での作業も安全に、行えるそうです。女性には腹式呼吸の出来ない人も、居ますが、胸式呼吸でも結構ですので、ゆっくりと深い呼吸をしながら、体操をすることが大事です。
体操をするにあたって、注意して頂きたい事は、頑張らない事、無理をしない事、少しでも不安があったら絶対にしない事。昨年nhkの、ためしてガッテンという番組で、リハーサル中に、高齢者の転倒骨折の、再現の場面を撮影中に、本当に骨折を起こしてしまいました。当然ドクターが、現場に居て指導していての出来事でした。ですから、くれぐれも注意して体操をしましょう。
足の裏の体操
人が歩くということは、如何するのでしょうか。右足左足を、交互に前へ出す。だけでは、歩けません。何十年も歩いていた人が骨折をして、一月間歩かないだけで、歩き方がわからなくなります。歩き方を説明します。踵から地面につきます。体重を掛けながら、足の裏全体に重心を掛けます。それから、つま先に重心を移動して、指で地面を掴みます。掴んだ地面を後ろに蹴りだします。足の裏は、踵と、親指の付け根と、小指の付け根の三点で、バランスを取っています。ですから、足の裏や、足の甲の筋肉が、衰えてくると、転び易くなります。まず、簡単な体操です。床にタオルを広げておいて、足の指で摘んで手前に引っ張ります。尺取虫のように、タオルを少しずつ引っ張っていきます。この運動は、外反母趾の予防運動として効果があります。外反母趾の人には、治療効果があります。また、両足で肩幅に立って、ゆっくりと爪先立ちをします。10秒掛けて、爪先立ちに成り、10秒そのままにして、10秒掛けてゆっくと踵を付く。と、言う簡単な体操です。これにより、すねや足首の筋肉が強化されて、足の甲のアーチが正常に保たれます。最近はあまり見られなくなった、足じゃんけんも、足の裏や甲の筋肉の運動として有効と考えられます。家に帰って、孫やひ孫と、足じゃんけんをすると、孫の偏平足予防と、爺婆の転倒予防に、一石二鳥です。最近の孫たちの靴の大きさを見て、驚いている人も多いと思います。偏平足で、足の甲が長くなり、靴が大きいのです。偏平足は、若いうちはいいのですが、年をとると、膝や腰の故障の元になります。
膝の体操
膝痛の、ほとんどは、大腿四頭筋の強化運動で、痛みは軽減されます。体重と大腿四頭筋のバランスで、痛み方が変わります。膝関節に体重を掛けずに、太ももの前側の筋肉を強化すると、膝関節が変形していても、痛みが少なく生活できます。膝の痛みのある人は、体重を減らすことと、大腿四頭筋強化運動を、少しずつ続ける事。膝関節内の、関節液という、関節の滑りを良くする液が、よく出て痛みが軽く成ります。テレビのコマーシャルで、グルコサミンやコンドロイチンなどの宣伝が盛んです。本当に効果が高いのならば、なぜ、保健薬として、病院で処方されないのでしょうか。その成分が、良いとしても、口から飲んで、胃で消化して、腸から吸収される割合は、どの位で、肝臓で解毒されて、必要としている膝にいく比率はどの位だろうと思いますか。以前に、テレビで、森光子さんが、舞台のために、毎日スクワット体操をしていると、紹介していました。背筋を伸ばして、足は肩幅に開いて、両手を頭の後ろで組んで、前かがみにならないように、膝をゆっくりと曲げ伸ばしする運動です。膝にいいからと聞いて、頑張り過ぎて、膝を痛めて治療に来る人がいます。自分の体力に合わせて、ゆっくりと続けて下さい。もっと、簡単に大腿四頭筋を強化する運動を紹介します。仰向けに寝てください。右膝を曲げてください。左足を伸ばしたまま、踵を下から、10センチ挙げて下さい。そのまま30秒上げてください。それから、左足を下ろして、膝を曲げます。右足を伸ばして、踵を、10センチ挙げます。この時に、片方の足は必ず曲げておくこと。そうしないと、腰を悪くします。これで物足りない場合、もう一度繰り返します。この様な運動を続けることで、膝の痛みがやわらぎ、転びにくい体になります。
腰痛体操
私も、昔、太っていた頃、腰痛がありました。今はすっかり治りました。体重が落ちて、筋肉が増えた影響です。4本足の動物が、2本足の人間に、成った時から、人間の宿命として、腰痛があります。腰椎や頚椎は、20歳を、過ぎると、老化が始まります。70年も80年も使えば、変形してくるのは当たり前です。変形していても、痛いが無ければ、いいので、腰を支える筋肉の状態を、絶えず良好にしておくための体操をしましょう。腰痛のある人は、腰周りの筋肉をやわらかくして、痛みを軽くして、徐々に筋肉を強化する運動をします。太目の人は、体重を減らすと、てきめんに腰痛が軽くなります。10キロのお米を、一日中しょっていれば、誰でも、腰が痛くなります。強化する筋肉は、内臓と背骨の間の筋肉です。インナーマッスルと、言われている内側の筋肉です。まず、腰を支えている筋肉郡を、柔らかくしておく為の運動からはじめましょう。
まず、朝、目が覚めたら、体がこわばっている人は、直ぐには起きないで、寝床の中で、体操しましょう。手のひらの、グーパーをして、肘の曲げ伸ばしをしましょう。足首を曲げ伸ばし、膝の曲げ伸ばしをしてから、ゆっくりとうつ伏せになります。手を付いて四つん這いになります。犬や猫が、寝起きにするように、手を前に伸ばし、肩を下げて、背筋を伸ばします。その時、お尻を後ろに突き出します。腰、背筋、首筋が、柔らかくなり、スムーズに起きられます。次に、腰に痛みや、違和感の有る時の、体操を紹介します。
まず、骨盤を柔らかくして、腰からお尻の筋肉をストレッチします。骨盤と言うのは腸骨と、仙骨で構成しています。腰椎のすぐ下の、仙腸関節は、不動関節と言って、動かない関節ですが、多少の緩みが有りますが、運動不足の人は、緩みが無くなります。すると、腰や、股関節に痛みや、不快感が出ます。
真直ぐに寝てください。左足は伸ばしたまま、右膝を両手で抱えます、鼻から吸った息を、ゆっくり吐き出しながら、膝を胸に近ずけます。けして、あおらないで下さい。どんなストレッチでも、あおると怪我の元です。ゆっくり息が吐き終わったら、反対の足に行きます。3回ずつ繰り返せばいいでしょう。片側だけ傷むときは、仰向けに寝たまま、両膝を曲げて、痛むほうの反対に倒します。顔は、肩が浮かないように、痛むほうを向きます。足の重みで少しずつ倒して行きます。少し痛いですが、硬くなっている腰の筋肉が、柔らかくなって、痛みがやわらぎます。
冷えから来る痛みに
それでも取れないときは、ボンカレーの出番です。ボンカレーのようなレトルト食品は、水分が多くて、温めると、なかなか冷めません。レンジでチンして乾いたタオルに巻いて、腰や、肩に乗せておくと、冷めるまでに患部の血行が良くなり、痛みが軽くなります。ただし、ぶつけた、捻った、転んだ、の初期には温めたはいけません。
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